大阪市北区の「天神橋 税理士法人」は相続税の専門会計事務所です。

電話相談・初回面談・メールでのお問い合わせは無料です
天神橋 税理士法人 電場番号:06-6364-6626
メールでのお問い合わせ

相続対策の奮闘ブログ

これはBlogかDaiaryか...

国税庁から「平成24年分の申告の状況」が公表されました。

毎年、この時期(11月下旬)に「相続税の調査状況」が公表されます。

平成24年中(平成24年1月1日~平成24年12月31日)に亡くなった人から、 相続や遺贈などにより財産を取得した人に係る申告事績の概要です。

1 被相続人数
被相続人数(死亡者数)は約126万人(前年約125万人)、 このうち相続税の課税対象となった被相続人数は約5万2千人(前年約5万2千人弱)で、 課税割合は4.2%(前年4.1%)となっており、前年より0.1ポイント増加しました。
「被相続人数(死亡者数)」は、厚生労働省統計情報部「人口動態統計」による。

2 課税価格
課税価格は10兆7,706億円(前年10兆7397億円)で、 被相続人1人当たりでは2億557万円(前年2億830万円)となっています。
「課税価格」は、相続財産価額から、被相続人の債務・葬式費用を控除し、 相続開始前3年以内の被相続人から相続人等への生前贈与財産価額及び相続時精算課税適用財産価額を加えたものです。

3 税額
税額は1兆2,514億円(前年1兆2,520億円)で、 被相続人1人当たりでは2,388万円(前年2,4285円)となっています。

4 相続財産の金額の構成比
相続財産の金額の構成比は、土地45.9%(前年45.9%)、 現金・預貯金等25.4%(前年24.4%)、有価証券12.3%(前年13.0%)の順となっています。

申告状況に大きな変化はありませんでしたが、大きな特徴と傾向としては、やはり死亡者数の増加でしょう。 高齢化社会を端的にあらわしています。それによもない、当然に相続税額の合計も増えています。 今後、ますます増加することは間違いないと思います。 さらに相続税の基礎控除縮小と税率アップにより、納税者の拡大と納税額のアップと見込まれます。

国税庁の公表HPはこちらです。

2013-12-20 Nicot

国税庁から「平成24年度の相続税の調査状況」が公表されました。

毎年、この時期(11月下旬)に「相続税の調査状況」が公表されます。

「国税庁からの発表サイト」はこちら

調査対象は、「平成22年中及び平成23年中に発生した相続を中心に、 国税局及び税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると想定されるものや、 申告義務があるにも関わらず無申告となっていることが想定されるものなど」に対してであり、 平成24事務年度(平成24年7月から平成25年6月までの間)に実施した実地調査の状況が発表されました。

つまり、亡くなってから10か月以内に相続税の申告をしますが、 税務調査はその1年~2年後に行われるケースが多いということです。

申告漏れが指摘されるケースは、毎年高く、約81%です。 申告漏れの相続財産は、現金・預金が圧倒的に多く約37%、 次に有価証券で約13%。 現金預金と有価証券を合わせて、 申告漏れ財産の50%を占めています。

つまり、本人名義の預金だけでなく、他人名義預金も含めて申告漏れを指摘されるケースが多い、 ということで、亡くなってから調査実施までの期間 (2年から3年)に 税務当局は完全に情報を把握していることを示しています。

また、特徴的な傾向として2つ分かります。 1つは、海外資産に対する調査実績が増加しており、 申告漏れが多く把握されていること、 もう一つは、相続税の無申告のケースで申告漏れが多く把握されていることです。 2つとも、ここ数年で大幅に調査実績と申告漏れ財産が増加しています。
これは、国税庁・国税局からの明確なメッセージで、 今後とも国外財産・国外取引と無申告納税者は重要な調査対象となることは間違いなく、 安易な対応はできないことを物語っています。

今回の公表サイトに記載されている文言を参考までに。
① 「納税者の資産運用の国際化に対応し、相続税の適正な課税を実現するため、 相続税調査の実施に当たっては、租税条約等に基づく情報交換制度を効果的に活用するなど、 海外資産の把握に努めています。資料情報や相続人・被相続人の居住形態等から海外資産の相続が想定される事案など、 海外資産関連事案については、本事務年度においても積極的に調査を実施します。」

② 「無申告事案は、申告納税制度の下で自発的に適正な申告・ 納税を行っている納税者の税に対する公平感を著しく損なうものであり、 資料情報の更なる収集・活用など無申告事案の把握のための取組を積極的に行い、 的確な課税処理に努めています。 無申告事案については、本事務年度においても積極的に調査を実施します。」

③ 「国税庁では、相続税の補完税である贈与税の適正な課税を実現するため、 積極的に資料情報を収集するとともに、相続税調査等、あらゆる機会を通じて財産移転の把握に努めており、 無申告事案を中心に、本事務年度も積極的に贈与税の調査を実施します。」

④ 「国税庁では、あらゆる機会を通じて把握した生前の資産保有・移動状況に関する情報を蓄積・ 活用するなどして、贈与税の無申告事案の積極的な調査に努めています。」

相続税に関する国税当局の調査能力・情報収集能力は、驚くほど素晴らしく優秀です。 合法的な対応と適切な相続税の申告が一番です。

私が個人的に重要と思われるポイントをまとめました。
① 年間5万件の相続税の申告があるので、約30%の割合で税務調査が行われる。

② 税務調査が行われた場合は、約80%以上の割合で申告漏れが指摘されている。

③ 申告漏れで最も多いものは、現金・預金であり、金融資産である。

④ 申告漏れの金融資産は、名義預金(親族などの他人名義)がほとんどと思われ、 実務でもその帰属は判断が難しく、税務調査で問題となる場合が多い。

⑤ 海外資産・海外取引の調査件数が増加しており、税務署も国際取引に注意している。

⑥ 相続税の無申告に対する調査件数が増加しており、税務署は、生前から情報収集を行い、 財産状況がしっかり把握されている。 今後は、基礎控除の減額などにより、相続税の申告件数が一気に増加することが予想されるため、無申告には要注意である。

⑦ 税務調査の前に、すでに申告漏れが把握されています。 生前の収入状況・所得税の申告状況、以前のご相続の状況、 不動産の状況などと相続税の申告内容がバランスすることが重要です。

⑧ 1件当たりの申告漏れの金額から、税務署ですでに把握されている申告漏れの納税者はもちろん、 相続税の高額の納税者も、調査の対象となっています。

簡単にまとめれば、家族名義の預金や金融資産の扱いに注意すること、 海外資産・海外取引についても申告漏れがないか注意すること、基礎控除を超えて相続税の申告が必要かどうか、 注意すること、ということでしょう。

2013-11-20 Nicot

2013年10月 事務所を移転しました!

2002年の独立開業から11年経過し、創業の地、中央区の内本町松屋ビルから 北区天神西町のアクティ南森町ビルに移転しました。
心機一転、気分一新で、初心に戻って頑張ります。 この移転も、ひとえにお客様、取引先様、スタッフ、家族のみなさまのおかげです。 これからもどうぞ、よろしくお願いします。

≪事務所移転のご案内≫

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、この度、業務の拡充に伴い、弊事務所を左記に移転いたしました。
これを機により一層、高い品質とサービスを心掛けるとともに、よりアクティブに行動し、 スタッフ一同、皆様のお役に立てますよう粉骨砕身の努力を致す所存でございます。
今後とも倍旧のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら書中をもちまして、ご案内かたがたご挨拶申し上げます。
なお、新事務所は、大阪天満宮や天満天神繁昌亭、天神橋筋商店街のすぐ近くです。
お近くにお越しの節は、どうぞ弊所までお気軽にお立ち寄りください。

敬具

平成25年10月吉日       
天神橋 税理士法人
税理士・公認会計士 竹村 聡

≪新事務所のご案内≫

公認会計士 竹 村 聡 事務所
〒530-0045
大阪市北区天神西町5-17 アクティ南森町ビル 10F
新電話番号 06-6364-6626
新FAX番号 06-6364-6636

業務開始日 平成25年10月15日(火曜日)

WEB   www.office-takemura.com (変わりません)
E-mail take55@office-takemura.com(変わりません)

●業務案内
・相続税・贈与税の税務申告手続
・法人税・所得税・各種税務・会計業務
・事業承継型のM&A仲介業務

●交通案内
地下鉄谷町線、堺筋線「南森町」駅2番出口より天神橋筋を南へ徒歩3分
JR東西線「大阪天満宮」駅4番出口より天神橋筋を南へ徒歩3分
天神橋筋の西側に面し、「大阪天満宮」の鳥居の向かいのビルです。

写真:新事務所

2013-10-15 Nicot

国税庁から2013年度の路線価が公表されました。

国税庁が平成25年度の路線価を公表しました。全国平均で1.8%の下落(前年は2.8%の下落)。 リーマンショック以降、5年連続の下落となりました。 しかし、下げ幅は3年連続で減少しており、下げ止まり感が出ていること、上昇地点も増加していることが分かりました。 アベノミクスによる円安・株高の経済効果もこれから徐々に路線価へも反映する可能性があります。

なお、相続税評価額(路線価)とは、財務省国税庁が、徴税のための評価を目的として、 毎年1月1日時点の評価額を7月に公表するものです。路線価の特徴は、公示地価のような基準地点ではなく、 ほぼ大半の道路にその評価額(路線価)を算定しており、分かりやすく、地区区分もあり、 実務的に幅広く利用されています。この相続税評価額(路線価)は、 その目的・趣旨から時価を超えることはなく、 公示地価の80%を目途として算定されています。 なお、最近の不動産取引においては、この路線価をベースに取引価額が決定されていることもあります。

ちなみに、公示地価とは、地価公示法に基づき、国土交通省が毎年1月1日時点の地価として3月下旬に公表するもの。 全国に31,000地点の標準地点を設定し、委託された約2500名の不動産鑑定士がその標準地点を鑑定評価し、 さらに土地鑑定委員会が価格の判定を行った結果として公表されます。 公示地価は、一般的な取引の指標となることを目的としており、 公共事業の用地取得の際の算定基準とされております。 また、土地の相続税評価額や固定資産税評価額もこの公示地価を基準としております。

路線価は国税庁のHPから

2013-07-02 Nicot

平成25年度の公示地価が公表されました。地価に底入れの兆し!

国土交通省が3月21日に、平成25年1月1日時点の公示地価を公表しました。 全国平均で住宅地は前年比1.6%の下落(前年は2.3%の下落)、商業地は前年比2.1%の下落(前年は3.1%の下落)となり、 5年連続の下落となりましたが、デフレ脱却の期待感から下落率が縮小し、 不動産への資金流入の傾向もあり底入れの兆しが出ています。

また、三大都市圏、地方圏の下落率(マイナス幅)はすべて前年よりも改善しており、 東日本大震災から2年近くが経過し、アベノミクス効果への期待感から全国的に下げ止まり感が出ています。 昨年同様、地方圏よりも三大都市圏の下落率が改善されています。 三大都市圏の中では、大阪圏の下落率が一番悪い時期が続きましたが、今回は下落幅が改善され、 東京圏・名古屋圏と大きく変わりませんでした。

大阪圏の住宅地では、下落率が前年1.3%から0.9%へ、商業地でも下落率は前年1.7%から0.5%へと改善。
東京圏の住宅地では、下落率が前年1.6%から0.7%へ、商業地でも下落率は前年1.9%から0.5%へと改善。
名古屋圏では、住宅地の下落率が前年0.4%から0.0%へ、商業地は下落率が前年0.8%から0.3%へと改善。
地価の底入れから値上がりへ動いているようです。

大阪圏では、地下の上昇地点が249地点(前年は137地点)となり、 大型商業施設が開発されれている地域や 大型マンション開発地域を中心に大阪市内の都心部での地価の上昇が多かったようです。

2013-03-22 Nicot

日経新聞の相続記事シリーズ⑰「相続財産 説明できますか」

日経新聞の毎週水曜日・朝刊の「Money&Investment」欄には、相続に関する記事がよく掲載されています。 また、その内容もさすがは日本経済新聞!最近の相続事情を反映したポイントを分かりやすく説明しています。 その中から気になったものをシリーズでご紹介します。

今回は平成24年12月12日分を紹介します。税務署の税務調査の内容や、その対策についてです。

相続税の申告書の提出後に、相続人や税理士がつかんでいなかった財産が見つかることは 「珍しいことではない」とのことです。被相続人しか知らない財産もあるからです。

それを把握するために、税務署は税務調査にあたって 「被相続人が取引していた金融機関等を徹底して調べ、課税財産を漏れなく把握」します。

また、自宅へ立ち入る実地調査も欠かせません。相続税の納税申告件数のうち、約30%が実地調査を受け、 そのうち申告漏れで税金を追徴されたのは約80%に上ります。 「申告書提出から1〜2年の間に調査があると思ってほしい」という声もあります。

結果として税務署に指摘されれば、期限までに納付しなかったとして延滞税が課されます。 さらに、本来納めるべき税額より少なく税額を申告したとして、過少申告加算税を課される恐れもあります。 「仮装・隠蔽」と見なされれば、最も重い重加算税を課されかねません。

・延滞税・・・納付期限の翌日より2ヶ月を経過するまでに納付すると年4%強であり、 2ヶ月を経過した後の期間は年14.6%
  ・過少申告加算税・・・原則10%
・重加算税・・・35%

税務調査で税務署が重点チェックする点が10項目挙げられています。

① 被相続人の生前の所得・資産に見合う財産額を申告しているか?
② 相続人(家族)名義の預貯金に被相続人の財産が紛れ込んでいるか?
③ 相続人名義の同族会社株、実質的に被相続人の財産では?
④ 被相続人の生前贈与は適正か?
⑤ 国外にある預貯金などの相続財産をきちんと申告しているか?
⑥ 有料老人ホームの入居一時金の返還分を申告しているか?
⑦ 債務・葬式費用などを過大に差し引いていないか?
⑧ 「小規模宅地の評価減」が受けられないのに申請していないか?
⑨ 被相続人の死亡直前に多額の預貯金を引き出し、財産を減らしたか?
⑩ 相続人は納税資金をどう調達したか。贈与は?

その具体的な内容について、いくつか補足します。

②について、この場合は名義預金として相続財産に認定されます。 「印鑑や通帳の管理の実態などを総合的に勘案する」とのことです。

③について、②と同様に「名義株」として相続財産に含められてしまいます。

⑤について、海外の財産は脱税に使われやすいとして、最近念入りに調査されています。 金地金も同様です。平成24年から1回200万円を超える買い取りについて、 取引業者が税務署への支払調書の提出を義務づけられています。 一方で税務署は以前から、金の購入についても独自に調べています。

⑥について、有料老人ホームを利用していた被相続人が短期間で死亡し退去した場合、 入居一時金は返還され、通常は被相続人の財産として扱います。 しかし、申告しないケースが多く、税務署は確認を強化しています。

ここで、上記項目にないことを、ひとつ付け加えます。2,000万円以上の所得のある人が対象となり、 「財産及び債務の明細書」(ザイメイ)の提出が、納税者や税理士が税務署から強く求められることが増えてきました。 5,000万円超の国外財産調書の提出が平成13年末分から義務づけられたことが、前提としてあります。

以上、税務調査の内容についてでした。その対応策として、5つが紹介されています。

1.被相続人、相続人の預貯金通帳を3〜5年分用意
2.申告していない財産はないかもう一度精査
3.国外財産は十分な説明資料を準備
4.被相続人の預貯金口座などからの出金について、合理的な説明資料を準備
5.被相続人からの贈与を主張するなら、証拠(贈与税申告書、契約書)を用意

相続税の課税強化は将来を見据えた動きと考えて間違えなさそうだ、と記事は締めくくっています。

2013-02-08 Nicot

日経新聞の相続記事シリーズ⑯「親の財産情報 共有しよう」

日経新聞の毎週水曜日・朝刊の「Money&Investment」欄には、 相続に関する記事がよく掲載されています。 また、その内容もさすがは日本経済新聞!最近の相続事情を反映したポイントを分かりやすく説明しています。 その中から気になったものをシリーズでご紹介します。

今回は、いつもの「Money&Investment」欄ではなく、平成24年9月4日の日経夕刊「らいふプラス」欄より、 相続の記事をお届けします。親の財産情報を共有する方法について、端的にまとめてあります。

相続は「争族」になる場合もありますが、財産承継手続きも大変です。子供側は、 「親の財産額を話題にするのは相続をアテにするようで気が引ける」と思う人も少なくありません。 また、親側も、財産の記録を誰にでも分かるように残してくれることは「あまり多くない」とのことです。

まずは子どもの立場からの提案について触れます。

第一に、財産明細の記載例と調べ方を紹介します。これは相続の時だけでなく、 親が認知症で判断能力が低下した場合に成年後見人を決める際にも、家庭裁判所で必要となります。

4例挙げます。

不動産は、所在・種類・面積などを記載します。法務局の不動産登記事項証明書で調べます。
預貯金は、金融機関名・支店名・口座番号・金額を記載します。預貯金通帳などで調べます。
有価証券は、種類・数量を記載します。証券会社からの残高報告書で調べます。
保険は、保険会社・保険証券番号を記載します。保険証券で調べます。

第二に、いきなり全容を知ろうとすると親子間でも角が立つので、 まず親の家計収支を話題にして、徐々に情報を共有することを勧めます。

モデルケースを挙げます。

●収入について
・公的年金(老齢年金、遺族年金など)
・株式や投資信託の配当・分配金、債券の利子など
・不動産の賃貸料収入

●支出について
・食費や住宅関係費(賃借料など)
・税金(固定資産税など)、社会保険料(介護保険など)
・医療費、介護費の自己負担分
・住宅の修繕費など臨時費用

第三に、親の家計収支や財産管理の手続きで手助けをすれば、親の状況がさらに分かります。 子どもが親の代理をできる場合もあります。

以上が子どもの立場からの提案です。最後に、親の立場から心得ておきたい点を5ヵ条にまとめます。

1.相続、後見に備え、早めの「情報開示」を心掛ける
2.家計の問題点、悩みなどを話し、「情報共有」をする
3.案件によっては、子どもに手続きの代理をしてもらう
4.取引金融機関などは次第に絞り込んでいくこと
5.比較的多額の取引では子どもの誰かに相談する

将来の相続や親の認知症に備える意味でも、早めに親子間で家計や財産の情報を共有しておくことが大切です。

2013-02-01 Nicot

1月24日に自民党と公明党から「平成25年度税制改正大綱」が公表されました。

毎年、年末に与党から税制改正大綱が公表されますが、12月選挙後の政権交代があったため、 今回は1月24日に自民党と公明党から「平成25年度税制改正大綱」が公表されました。 3月までの国会審議を経て法制化される見込みですが、世論や東日本大震災のように何が起こるか分かりませんから、 最終的には一部修正の可能性もあり得ます。

政権交代後の初の税制改正ですから、注目しておりましたが、やはり基本は「アベノミクス」の方針に沿った内容で、 「成長と富の創出の好循環」を題目として掲げており、「強い経済」を取り戻すことに主眼を置いています。

相続税・贈与税の見直しについては、下記のように基本的な考え方として以下の4項目が記載されました。

①相続税については、地価が大幅に下落する中においても、 バブル期の地価上昇に対応した基礎控除や税率構造の水準が据え置かれてきた結果、 課税割合が低下する等、富の再分配機能が低下している。 こうした状況を受けて、課税ベースの拡大と税率構造の見直しを行う。

②具体的には、平成27 年より、相続税の基礎控除について、 現行の「5,000万円+1,000 万円×法定相続人数」を「3,000 万円+600 万円×法定相続人数」に引き下げるとともに、 最高税率を55%に引き上げる等、税率構造の見直しを行う。

③その際、個人の土地所有者の居住や事業の継続に配慮する観点から、 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について、居住用宅地の限度面積を拡大するとともに、 居住用宅地と事業用宅地の完全併用を可能とする等の拡充を行う。

④また、贈与税の最高税率を相続税に合わせる一方で、高齢者の保有する資産を現役世代により早期に移転させ、 その有効活用を通じて「成長と富の創出の好循環」につなげるため、 子や孫等が受贈者となる場合の贈与税の税率構造を緩和する等の見直しを行うとともに、 相続時精算課税制度について、贈与者の年齢要件を65 歳以上から60 歳以上に引き下げ、受贈者に孫を加える拡充を行う。

そのほかに、事業承継税制の要件緩和・拡充により、 非上場株式に係る相続税・贈与税の納税猶予制度がかなり適用しやすくなりました。 (上記は平成27年1月からの適用見込。)主な内容は下記の通り。

① 経営承継相続人等の要件のうち、被相続人の親族であることとする要件を撤廃する。

② 贈与税の納税猶予における贈与者の要件のうち、贈与時において認定会社の役員でないこととする要件について、 贈与時において当該会社の代表権を有していないことに改める。

③ 役員である贈与者が、認定会社から給与の支給等を受けた場合であっても、 贈与税の納税猶予の取消事由に該当しないこととする。

④ 納税猶予の取消事由に係る雇用確保要件について、 経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)における常時使用従業員数の平均が、 相続開始時又は贈与時における常時使用従業員数の80%を下回ることとなった場合に緩和する。

⑤ 納税猶予税額の計算において、被相続人の債務及び葬式費用を相続税の課税価格から控除する場合には、 非上場株式等以外の財産の価額から控除することとする。

⑥ 雇用確保要件が満たされないために経済産業大臣の認定が取り消された場合において、 納税猶予税額を納付しなければならないときは、延納又は物納の適用を選択することができることとする。

また、教育資金の一括贈与制度が新設され、 直系尊属からの信託拠出により一人当たり1500万円までの教育目的資金が非課税とされました。 (平成25年4月から平成27年末までの拠出に適用)

自民党の「税制改正大綱」の内容はこちらからどうぞ

2013-01-28 Nicot

日経新聞の相続記事シリーズ⑮「実家相続 変わる常識」

日経新聞の毎週水曜日・朝刊の「Money&Investment」欄には、 相続に関する記事がよく掲載されています。 また、その内容もさすがは日本経済新聞!最近の相続事情を反映したポイントを分かりやすく説明しています。 その中から気になったものをシリーズでご紹介します。

今回の相続記事(平成24年4月11日分)は、実家の相続について、 小規模宅地の特例という制度を通じて、説明しています。

小規模宅地の特例とは、実家敷地の評価額を240㎡まで最大8割減額できる制度のことです。 自宅敷地でなくても適用できるケースはありますが、ここでは記事に添って割愛します。

2010年4月からその利用条件が厳格化され、想定外の相続税がかかり、 実家を売却せざるを得ないケースが出ています。

2010年4月以前なら、何人かで相続する場合も、相続人に配偶者か同居の親族がいれば、 相続者全員が特例を利用できました。全員別居でも5割の減額が受けられました。

それがそれ以降は、独立して別居をしている子への適用条件が変わりました。

子供が自宅を所有していると原則、特例の対象外となります。

賃貸住まいの場合も、8割減額が利用できるのは、実家で一人暮らしの親が亡くなる3年前から、 賃貸住宅に住んでいた場合に限られます。

例を挙げます。

父親が亡くなり、母親と、3年前以上前から賃貸住宅に別居する息子が、 評価額1億円の家の土地(240㎡)などを半分ずつ継ぐケースです。

・ 2010年4月以前の土地の課税対象額

1億円(土地の評価額)×20%=2,000万円

・ 2010年4月以降の土地の課税対象額

1億円×1/2(母親分)×20%+1億円×1/2(息子分)=6,000万円

土地の評価額がこれだけ違うということは、相続税にも直接に影響が出ます。

ここで当制度について3点、注意点を挙げます。

1. 二世帯住宅の構造
2. 終身利用権付きの有料老人ホーム
3. 特別養護老人ホーム(特養)

1について、玄関が別で屋内でも互いに行き来できない構造の二世帯住宅は原則、別居扱いとなります。 この場合、片方の親が存命なら、子は特例を使えません。

2について、「自宅が自分の生活の場ではなかった」と判断され、特例の対象から外れるケースがあります。

3について、2と反して、特養は一時的に滞在する場所とみなされ、生活拠点は自宅と解釈されやすいです。

以上、実家の相続をする際の問題点について説明しました。以下、その対策を3つに分けて紹介します。

第一に、両親のどちらかが亡くなった時は、存命の親が一人で相続することです。 というのも、配偶者は無条件で8割減額できるからです。ただ、二次相続での影響も考慮する必要があります。

第二に、親の家を賃貸することも考えられます。例えば親が老人ホームに入居後、親が自宅を賃貸すれば、 別居する子が相続しても、200㎡までの土地の評価額を貸家不動産として5割減額できます。 これも小規模宅地の特例の一つです。

第三に、納税資金を計画的に準備することです。専門家に相談した上で、想定される相続税を把握することが望まれます。

2013-01-25 Nicot

日経新聞の相続記事シリーズ⑭「分けにくい不動産が難題」

日経新聞の毎週水曜日・朝刊の「Money&Investment」欄には、相続に関する記事がよく掲載されています。 また、その内容もさすがは日本経済新聞!最近の相続事情を反映したポイントを分かりやすく説明しています。 その中から気になったものをシリーズでご紹介します。

今回の相続記事(平成24年3月21日分)は、不動産相続の問題点と、その対策について、説明します。

「争いになるのは自宅の不動産が相続財産の大半を占め、預金などが少なく、 遺産を均等に分けにくいケースが多い」とあります。

財産が少ないから相続争いが起きない、と考える人は要注意です。 実際に、2010年に家庭裁判所で調停などが成立した「遺産分割事件」の74%は、 不動産を含む遺産額が5,000万円以下です。全体の3割は1,000万円以下でした。 そして当事件の3割以上が調停などの成立までに1年超かかっています。

簡単な例です。預金1,000万円と土地4,000万円を兄弟2人で分ける場合、法定相続分はそれぞれ1/2なのに、 遺産の内訳は土地が8割を占めます。土地は、評価が大きく分けにくいので、 まさに「相続問題とは不動産の問題」と言われる理由です。

不動産は一般に3通りの分け方が考えられます。

1.共有分割
2.代償分割
3.換価分割

1の共有分割について、例えば実家の登記上の持ち分について、遺産全体の5割相当は兄、 3割相当は弟に振り分け、残りの2割相当の預金を弟が受け取れば、 遺産全体を半々に分ける形になるというものです。

ただ、兄弟姉妹での共有分割はあまり望ましい形ではありません。 共有したまま兄弟が亡くなると、兄弟の子どもが持ち分を相続し、 将来的にはさらに相続人の数が増える可能性があります。相続問題の先延ばしであり、将来の火種となります。

2の代償分割について、実家を兄が継ぎ、相続分の差を埋めるために、弟に「代償金」を払うケースも一般的です。

ただ、代償分割の場合は、余裕資金や生命保険で備えておく必要があります。

3の換価分割について、実家を売りお金にして分けるものです。 不公平感は少ないですが、家を残せないデメリットがあります。

ここで、相続争いを避ける有効な手段として専門家が推奨するのは、元気なうちに遺言を作成することです。

書く側の注意として3つ挙げられています。

1.「何を」「誰に」残すか、はっきり書く
2.すべての遺産について書く
3.偏った分け方の理由を家族への手紙のつもりで説明する

読む側の注意も2つあります。

1.亡くなった人の意志を尊重する
2.家族関係はお金で買えないことを忘れない

記事では、「多くの専門家は『ここで譲ればいいのに・・・』と感じる瞬間があるという」と締めくくっています。

2013-01-18 Nicot

日経新聞の相続記事シリーズ⑬「『相続』『遺族』正しく理解」

日経新聞の毎週水曜日・朝刊の「Money&Investment」欄には、相続に関する記事がよく掲載されています。 また、その内容もさすがは日本経済新聞!最近の相続事情を反映したポイントを分かりやすく説明しています。 その中から気になったものをシリーズでご紹介します。

今回の相続記事(平成24年3月7日分)は、遺族と遺産について、 基本的な知識や意味、手続きを紹介しています。 3点にまとめて説明します。

A、 法定相続人になれるのは?
B、 法定相続人の相続分は?
C、 相続したくない遺産があるときは?

Aについて、遺産を相続する権利のある人を法定相続人と呼びます。 被相続人(亡くなった人)の配偶者、子、父母、兄弟姉妹などが、法定相続人として定められています。

なお、被相続人の子の配偶者は法定相続人ではありません。 ただ、相続人である自分の夫や妻の相続分を強く主張して、結果的に相続争いに発展することがよく起こります。

法定相続人には優先順位があります。

常に法定相続人となるのは被相続人の配偶者です。 なお、それは戸籍上の配偶者に限られており、事実婚や、離婚した元夫や元妻は当てはまりません。

配偶者以外の親族の中では子が最優先されます。一人でも子がいれば、両親や兄弟姉妹は相続できません。 被相続人よりも子が先に亡くなっていれば、その子(被相続人にとっては孫)が代襲相続できます。 なお、「子」には養子や胎児も含まれます。

被相続人に子がいなければ、相続権は父母や祖父母に移ります。それもいなければ、兄弟姉妹が相続人となります。

Bについて、法定相続人の相続分は、相続人が配偶者と、配偶者との間の子1人なら2分の1ずつ。 子が複数いるときは2分の1をさらに人数で割って決めます。

ただし、法定相続分については「あくまで遺産を分けるときの目安の一つにすぎない」と理解することが重要です。

法定相続人でない人に財産を残したければ、遺言書でその意思を示す「遺贈」という方法があります。 遺言書がない場合も法定相続人の間で合意できれば、必ずしも法定相続分通りに分割しなくてもよいわけです。

Cについて、相続したくない遺産があるときについてです。 借金や、連帯保証人の返済義務が挙げられます。

「限定承認」や「相続放棄」といった手続きを選ぶ手もあります。

限定承認は、相続する負債を資産の範囲に限定でき、資産が残れば相続できる利点があります。 手続きは相続人全員で一致して行う必要があります。

相続放棄は、明らかに負債の方が多い場合に手続きすれば、相続人としての地位がなかったことにできます。 手続きは単独でもできますが、その場合は他の法定相続人に相続権が移るので、 迷惑を掛けないようにするには、相続放棄したことをきちんと伝えた方が良いでしょう。

いずれも相続開始を知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に申し出る必要があります。 相続発生後の3ヶ月間は、あっという間に過ぎるので、準備期間も含めて急いで専門家と相談することをおすすめします。

2013-01-11 Nicot

平成25年(2013年)、本年もどうぞよろしくお願いします。

明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

昨年も多くの方にお世話になりました。
この場を借りて改めて、御礼申し上げます。
お客様、取引先様、スタッフ、家族、みんなに心から感謝しております。
これからも初心を忘れず、小さいことからコツコツと取り組みたいと思います。

みなさまのご健康とご発展を心からお祈りします。
今年も明るく、元気に、前向きに、一緒に、成長・発展しましょう。
よろしくお願いします。

2013-01-01 Nicot