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事業承継税制

  • 「事業承継税制」とは
  • 「事業承継税制」を検討してみませんか?
  • オーナーのみなさまの大きな悩み
  • 導入コンサルティングと報酬料金
  • ケース・スタディ
  • 平成27年度の改正概要

「事業承継税制」とは

事業承継税制は、中小企業の円滑な事業承継を目的とした税制です。

事業承継税制は、中小企業における事業承継(先代経営者から後継者への株式の引き継ぎ)の際、 後継者の税負担を軽減させるための税制で、 平成21年度税制改正において相続税と贈与税のそれぞれに制度が設けられました。

事業承継の際に会社の株式が後継者以外に分散してしまうことを防止し、 計画的で安定的な経営の継続を確保することを趣旨としています。

軽減対象は後継者の保有株数が発行済み議決権株式総数の3分の2に達するまでの部分で、 軽減割合は、相続税で80%、贈与税で100%となります。

「事業承継税制」を検討してみませんか?

事業承継税制は平成20年度に導入され、平成27年度からより使いやすく改正されました。 一定の要件を満たす事業承継の場合に、非上場株式に係る相続税について、納税猶予という特例が認められます。

節税の基本は、税法で認められた特例や非課税枠をいかにうまく、最大限に活用できるか。 相続税で認められる小規模宅地の評価減特例、生命保険や退職金の非課税枠、農地の納税猶予特例など、 特例や非課税枠を使いこなすことが大事なポイントとなります!

事業承継税制という特例をうまく活用して節税を図りながら、後継者への株式の引継ぎをスムーズに・円満に行いませんか?

相続税は、超過累進税率でオーナー株式の評価金額が大きいほど税率が高くなりますから、 この特例をうまく活用すれば大きな節税が可能となります。

この事業承継税制の特例も長期的で計画的な事業承継プランを実行すれば、大きな節税が可能です。 今までは要件が厳しく、手続きも煩雑で使い勝手が悪いことから、 なかなか利用実績が増えませんでしたが、平成27年度からの税制改正によって要件の緩和もあり、 今後は利用の増加が見込まれます。

国は日本経済の基盤である中堅・中小企業の円滑な事業承継とそれによる雇用の確保を重要な経済対策と位置づけており、 税制面からも支援しております。大きな節税が可能となる特例制度ですから、一度、事業承継税制を検討してみませんか?

天神橋 税理士法人では、円滑な事業承継と将来の相続税の節税のため、事業承継税制の導入を支援しております。 ぜひ、一緒に事業承継税制を検討しましょう!

オーナーのみなさまの大きな悩み「後継者と事業承継」

中堅・中小企業のオーナーにとって事業承継は大きな問題です。

今や多くの経営者の方が、事業承継を重要な経営課題と認識されています。 次の世代の後継者に円滑に引き継がせ、会社のブランド、従業員、取引先を守りながら、より発展させなければいけません。

また、市場で売却できないオーナー株式は換金性が低く、しかも業績優良で内部留保が蓄積され、 不動産の含み益なども大きければ、非上場株式として多額の相続税評価となり、 その結果、相続税の納税負担が多大なものとなるケースはよくあります。

つまり、後継者にとって、経営を承継するという課題に加えて、納税負担・納税資金も大きな問題となります。

後継者にとっても会社にとっても、事業承継税制の適用は重要なテーマです。

早目のご検討をお願いします。

天神橋 税理士法人は長期的・計画的な事業承継プランを策定し、 事業承継税制をうまく活用した節税・相続プランをご提案します。

事業承継税制の導入コンサルティングと報酬料金

天神橋税理士法人では、事業承継税制の導入コンサルティングを行っております。

コンサルティングの流れ

上記の流れで事業承継税制の導入コンサルティングを行います。

報酬料金は、会社の規模によって異なりますが、目安として参考までに掲示します。

導入コンサルティング開始時(初年度の3か月から6か月間)

300,000円~500,000円(消費税別)

2年目以降のフォロー・コンサルティング(任意)

月額 30,000円~50,000円(消費税別)

事業承継税制はオーダーメイドのコンサルティングとなりますので、事前にお見積りいたします。
お気軽にご連絡ください。

事業承継税制のケース・スタディ

それでは、具体的に事業承継税制の適用により、どのくらいの相続税が納税猶予となるのか、ケース・スタディで確認しましょう。

(5つのステップで、細かい計算過程となりますが、ぜひ、ご参考までに。)

事例

A社
本社 大阪市、電子部品製造業、創業40年
年商 18億円 資本金 3000万円 従業員数 25名

株主構成
オーナー社長 先代経営者 72歳 160,000株 53.3%
取締役(妻) 68歳 20,000株 6.7%
専務取締役(長男) 後継者 37歳 50,000株 16.7%
取締役(次男) 30歳 50,000株 16.7%
親族数名 10,000株 3.3%
従業員数名 10,000株 3.3%
合計 300,000株 100%
前提条件

事業承継税制の適用要件はすべて満たしている。
オーナー社長の相続により、後継者の長男がその株式のすべてを相続した。
生前の話し合いと贈与、遺言により、円満に下記の遺産分割協議が成立した。
平成27年度以降の相続税の計算によります。

相続財産
A社株式 相続税評価額@1,000円/株 160,000株 160,000,000円
その他の資産(預金、不動産など) 140,000,000円
合計 300,000,000円
遺産分割
妻(配偶者) その他の資産 40,000,000円
長男 A社株式 160,000,000円
その他の資産 20,000,000円
次男 その他の資産 40,000,000円
長女 その他の資産 40,000,000円
合計 300,000,000円
【ステップ①】 実際に相続した金額で税額を計算(事業承継の評価減前)

(1)課税遺産総額の計算

課税価格の内訳

A社株式 160,000,000円
その他の資産 140,000,000円
合計 300,000,000円

基礎控除額
30,000,000円 + 4人×6,000,000円=  54,000,000円

課税遺産総額 246,000,000円

(その他の資産では、小規模宅地特例などの課税特例は適用済みとします。)

(2)法定相続割合で配分した場合の各人の相続税額

配偶者
246,000,000円×50%=123,000,000円

配偶者の相続税額
123,000,000円 ×40% -17,000,000円 = 32,200,000円

子供(3人)
246,000,000×50%×1/3=41,000,000円

子供の相続税額(1人分)
41,000,000円×20% - 2,000,000円 =6,200,000円

相続税の総額
32,200,000円 + 6,200,000円 ×3人 = 50,800,000円(A)

(3)実際の相続税額(事業承継税制の適用前)

配偶者 相続割合(40,000,000円/300,000,000円)×(A)= 6,773,300円
配偶者の税額控除により、ゼロ円。
長男 相続割合(180,000,000円/300,000,000円)×(A)=30,480,000円(X)
次男 相続割合(40,000,000円/300,000,000円)×(A)= 6,773,300円
長女 相続割合(40,000,000円/300,000,000円)×(A)= 6,773,300円

相続税の合計金額   44,026,600円
財産の総額 300,000,000円に対する実質負担割合 14.68%
(事業承継税制を適用しない場合の相続税額)

【ステップ②】 事業承継税制の納税猶予の対象となる株式数の計算
発行済総株式数 300,000株
適用の上限株数 300,000株 × 2/3 = 200,000株
現状(相続前) オーナー所有  160,000株
長男(後継者)  50,000株
合計    210,000株

対象株式の計算
発行済株式数の2/3を超える株式数 210,000株 - 200,000株 = 10,000株
対象となる株式の計算        160,000株 - 10,000株 = 150,000株

オーナー所有株式数 160,000株のうち、後継者と合わせて上限株式数200,000株を超える10,000株については、 納税猶予の対象外となり、事業承継税制の対象となる株式数は150,000株となります。

【ステップ③】 後継者(長男)が事業承継税制の対象株式のみを相続したと仮定して計算

(1)課税遺産総額の計算

課税価格の内訳

A社株式(150,000株のみ) 150,000,000円
その他の資産 120,000,000円
合計    270,000,000円

基礎控除額
30,000,000円 + 4人×6,000,000円=  54,000,000円

課税遺産総額 216,000,000円

(その他の資産では、小規模宅地特例などの課税特例は適用済みとします。)

(2)法定相続割合で配分した場合の各人の相続税額

配偶者
216,000,000円×50%=108,000,000円

配偶者の相続税額
108,000,000円 ×40% -17,000,000円 = 26,200,000円

子供(3人)
216,000,000×50%×1/3=36,000,000円

子供の相続税額(1人分)
36,000,000円×20% - 2,000,000円 =5,200,000円

相続税の総額
26,200,000円 + 5,200,000円 ×3人 = 41,800,000円(B)

(3)仮定の相続税額(事業承継税制の対象株式のみの計算)

配偶者 相続割合(40,000,000円/270,000,000円)×(B)= 6,192,500円
配偶者の税額控除により、ゼロ円。
長男 相続割合(150,000,000円/270,000,000円)×(B)=23,222,200円(Y)
次男 相続割合(40,000,000円/270,000,000円)×(B)= 6,192,500円
長女 相続割合(40,000,000円/270,000,000円)×(B)= 6,192,500円
【ステップ④】 後継者(長男)の事業承継税制の対象株式を80%評価減して計算

(1)課税遺産総額の計算

課税価格の内訳

A社株式(150,000株@1,000円の80%評価減)(150,000株のみ) 30,000,000円
その他の資産 120,000,000円
合計    150,000,000円

基礎控除額
30,000,000円 + 4人×6,000,000円=  54,000,000円

課税遺産総額 96,000,000円

(その他の資産では、小規模宅地特例などの課税特例は適用済みとします。)

(2)法定相続割合で配分した場合の各人の相続税額

配偶者
96,000,000円×50%=48,000,000円

配偶者の相続税額
48,000,000円 ×20% -2,000,000円 = 7,600,000円

子供(3人)
96,000,000×50%×1/3=16,000,000円

子供の相続税額(1人分)
16,000,000円×15% - 500,000円 =1,900,000円

相続税の総額
7,600,000円 + 1,900,000円 ×3人 = 13,300,000円(C)

(3)仮定の相続税額(事業承継税制の対象株式を80%評価減して計算)

配偶者 相続割合(40,000,000円/150,000,000円)×(C)= 3,546,600円
配偶者の税額控除により、ゼロ円。
長男 相続割合(30,000,000円/150,000,000円)×(C)=2,660,000円(Z)
次男 相続割合(40,000,000円/150,000,000円)×(C)= 3,546,600円
長女 相続割合(40,000,000円/150,000,000円)×(C)= 3,546,600円
【ステップ⑤】 後継者の納税猶予税額と相続税の総額

後継者(長男)の納税猶予税額
(Y)-(Z)= 23,222,200円 - 2,660,000円= 20,562,200円

後継者(長男)の相続税額 (X)-(納税猶予税額)=30,480,000円- 20,562,200円= 9,917,800円

配偶者(妻)の相続税額 ゼロ円

次男の相続税額 (ステップ①)の税額 6,773,300円

長女の相続税額 (ステップ①)の税額 6,773,300円

相続税の総額 23,464,400円

財産の総額 300,000,000円に対する実質負担割合 7.82%
(事業承継税制を適用しない場合に比較して、20,562,200円の節税で、 財産総額に対して約7%の節税効果あり。)

上記のようにステップ⑤までの複雑な計算過程がありますが、相続税額を大きく軽減できます。 ぜひ、一度ご検討ください。
天神橋税理士法人では、上記のように事業承継税制を適用した場合の節税シミュレーションを行い、 最も効果的な事業承継プランをご提案いたします。
どうぞ、お気軽にご連絡ください。

事業承継税制の平成27年度の改正概要

非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について、改正の概要です。
主要な10項目をリストアップしました。

(1) 経営承継相続人等の要件のうち、非上場会社を経営していた被相続人の親族であることとする要件が撤廃されます。 →親族に限らず適任者を後継者に
(2) 贈与税の納税猶予における贈与者の要件のうち、贈与時において認定会社の役員でないこととする要件について、 贈与時においてその会社の代表権を有していないことに改められます。 つまり、代表者を退任すれば、引き続き有給役員として残留することが可能となります。→先代経営者の信用力も活用
(3) 役員である贈与者が、認定会社から給与の支給等を受けた場合であっても、 贈与税の納税猶予の取消事由に該当しないこととされます。
(4) 納税猶予の取消事由に係る雇用確保要件について、経済産業大臣の認定の有効期間 (5年間)における常時使用従業員数の平均が、相続開始時又は贈与時における常時使用従業員数の 80%を下回ることとなった場合に緩和されます。
現行「毎年8割以上」→改正案「5年平均で8割以上」
→毎年の景気変動に配慮
(5) 納税猶予税額の計算において、被相続人の債務及び葬式費用を相続税の課税価格から控除する場合には、 非上場株式等以外の財産の価額から控除することとされます。 →債務の相続があっても株式の納税猶予をフル活用できるように配慮
(6) 雇用確保要件が満たされないために経済産業大臣の認定が取り消された場合において、 納税猶予税額を納付しなければならないときは、延納又は物納の適用を選択することができることとされます。
(7) 経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)の経過後に納税猶予税額の全部又は一部を納付する場合については、 その期間中の利子税を免除することとされます。
(注) 納税猶予税額の全部又は一部を納付する場合の利子税は、 「延滞税等の見直し」により、納税猶予期間中の利子税の割合が年0.9% ※(現行:年2.1%)に引き下げられます。
※特例基準割合が2%の場合
(8) 経済産業大臣による事前確認制度が廃止されます。
→手続きの簡素化
(9) 資産保有型会社・資産運用型会社に該当する認定会社等を通じて上場株式等 (1銘柄につき、発行済株式等の総数等の100分の3以上)を保有する場合には、 納税猶予税額の計算上、その上場株式等相当額を算入しないこととされます。
(10) 適用対象となる資産保有型会社・資産運用型会社の要件について、次のとおり所要の見直しが行われます。
常時使用従業員数が5人以上であることとする要件は、 経営承継相続人等と生計を一にする親族以外の従業員数で判定
商品の販売・貸付け等を行っていることとする要件について、 経営承継相続人等の同族関係者等に対する貸付けを除外

適用要件は非常に細かく、注意が必要です。
お気軽にご連絡ください。

天神橋 税理士法人は長期的・計画的な事業承継プランを策定し、事業承継税制をうまく活用した節税・相続プランをご提案します。

ご連絡をお待ちしております。